筆記具紹介13 ぺんてる グラフギア500

2015年もあとわずかになりましたね。

今年もたくさんの文房具が発売されました。
筆記具のジャンルでは「折れない」ことを売りにしたシャープペンシルや、いつもより「ちょっと高級」なボールペンなんかがトレンドの年だったんじゃないでしょうか。
来年は一体どんな文房具が出るのか…楽しみです。

…さて、今回はぺんてるのグラフギア500について、記事にしていきます。

ぺんてるは、といえば年明けにオレンズのハイグレード版を出すということで期待が高まっている所だと思いますが…果たしてどうなって行くのでしょうか…。

個人的にぺんてるは文房具メーカーの中では硬派なイメージがあったので、オレンズのような癖の強いシャープペンを出すのはかなり意外で…。売れ行きも上々のようで、これから更なるシリーズ展開に期待ですね。

それでは、レビューに参りましょう。

〔ぺんてる GRAPH GEAR 500〕

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まず、全体像を見て目を引くのが口金とグリップが一体化した、大きな先端パーツでしょう。定価500円(税抜)にしてガッチリとしたローレットグリップには4つ溝があり、更にグリップと口金の境目とされる辺りは窪むような加工がなされています。

ーそしてグリップに続いて目に入るであろうものが、地味な色をした6角形の軸です。立派なローレットグリップとは打って変わって、灰色の再生樹脂製。残念なことに色ムラが酷く、少々…いや、かなり安っぽく見えます。

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軸にはプリントでオリジナルフォントのロゴと品番をザックリ印字。
この印字は芯径ごとにフォントと硬度表示の色が異なっています。写真の場合は0.4㎜なので、緑色が採用されています。

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ノック部周りは金属性で作られているため、ガタつきやブレなどはほぼ無く好印象。消しゴムには芯詰まり対処用クリーナーピンも付属していました。

個人的にちょっと気になったのがクリップです。

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真横から見ると、クリップが湾曲していることがわかると思います。
意図的に曲げたデザイン、という訳ではなくクリップの強度的な問題で曲がってしまっている感じですね。ちょっと残念な点です。

次にキャップを…

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(左から順に、グラフ600、グラフギア500、グラフ1000)
ぺんてるは昔から複数の製品でパーツを使い回すことが多く、グラフギア500も例に漏れず塗装こそ違えどグラフ600、グラフ1000などとキャップがほぼ同じ物になっています。

硬度表示は2H~Bの対応です。ちょっと表示できる範囲が狭いですね。製造時期によっては表示できる範囲が異なるものもあるのかもしれません。

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グラフギアの特徴と言えるであろう、口金と一体化したグリップです。
ローレットはザラザラとしていますがキツくはなく、長時間使用していても手が痛くはなりません。

またローレットの前部には4つの溝がありますが、これについては滑りにくくなる、というような効果もなく、大して意味がないような気がしました。ーデザイン上のアクセントとして見るのが適切でしょうか。

グリップと口金部分の間には大きな窪みがありますが、コレが人によって好みが別れそうな所で…こういった窪みに指を引っ掛けて筆記する人にとっては嬉しいものだと思うんですが、私には合いませんでした…。

そうそう、口金が製図用シャープペンによくある段状にテーパーがついているものではなく、円錐状に絞られた物になっているのも特徴的な点ですね。先端からグリップまでの距離も一般的なシャープペンと比べると長めで、視認性は良好です。

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グリップの下は軸と同じ再生樹脂製です。
そしてチャックは安心の金属製。

ここのパーツはグラフ1000とは異なり、口金が無いと芯を繰り出すことができない構造になっています。グラフ600、グラフレットなどもグラフギアと同じ造りになっていますね。
比較記事もいつか出したいなぁ…と。

■クリップや樹脂軸の品質を見ると少々残念な感じがしますが、グリップやノック周りなど重要な部分の出来はとても良く、総合して見ればコストパフォーマンスが良いのではないかと思います。
非常に安価かつ色々な所で売られているので、気軽に使える製図用のシャープペンとしては全然ありだと思います。

〔製品情報〕
ぺんてる グラフギア500
品番:0.5㎜=PG515
価格:500円(税抜)
芯径:0.3㎜/0.4㎜/0.5㎜/0.7㎜/0.9㎜
重さ:14g

定価は500円となっていますが、スーパーやホームセンターなどで安く売られていることもあります。
ただし、0.4㎜や0.9㎜などのマイナーな芯径はそこそこ大きな文房具屋や書店などに行かなければ見つからないかもしれません。

H28-5/22 一部内容を加筆、修正しました。
H30-1/29 加筆修正

コメント

  1. レビューに感謝! より:

    「チャックは金属製」
    「グラフ1000とは異なり、口金が無いと芯を繰り出すことができない構造」
    が特に有難い情報でした。100円ぐらいの商品はチャックが樹脂製で壊れたりしますし、口金の内側に芯を通しつつ滑るのを押さえる極小のゴムみたいなのがあって、これを紛失すると使えなくなりますよね。グラフギア500の口金内部はどうなっているんでしょうね… 高額商品の方が口金無しでも芯を繰り出せる構造を採用しているということは、そちらの方が理想的と考えていいのでしょうかね…

    • monohashi より:

      ご返信が遅くなりましたm(_ _)m
      有益な情報となれたようで嬉しく思います。グラフギア500にもゴムの押さえがついているのですが、ぺんてるの製造精度が良いためか取れるようなことはほとんど無いように思います。
      高額商品(グラフ1000)のような構造には利点として、常に芯の繰り出し量を一定にできることが挙げられます。(通常のシャープペンだと口金が緩むと芯の繰り出し量が増えてしまうのですが、グラフ1000にはそれが無い、と言うことですね。)
      非常に細かい所ですので気にされなければどちらの構造でも問題はないのですが、「より理想的なのはグラフ1000」と言えるかと思います。

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