筆記具紹介27 オート コンセプション

今回は3月下旬~4月上旬頃にオートさんより発売されたばかりのシャープペン、コンセプションを紹介していきます。

この製品、1月半ば頃にはOHTOの公式ページに紹介があったの注目していたんですが、発売予定日の3月下旬にはあまり市場に出回らなかったようで入手することが出来ず…。
先月ようやく近所の文房具屋にも入荷したので、満を持して購入した次第です。
丸1ヶ月程ぼちぼち使ってみたので、感想を交えながら紹介して行こうと思います。
それでは。

〔OHTO Conception〕

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久々にオートから発売されたシャープペンですが、プロメカシリーズと同じようにフルメタル製(軸がアルミ製、グリップ・ノック・口金が真鍮製)で、どことなく無骨さを感じさせるデザインは相変わらずです。

プロメカ同様、ノック周りのネジや軸に開けられた穴などからはメカメカしさが溢れています。メカ好きにはたまりませんよね。

特徴として、オレンズと同じガイドパイプを出しながら筆記できる機能、スーパープロメカやREGのようにノックの繰り出し量を変えることができる機能、それに加えてガイドパイプの固定機能…と言ったものが備えられ、正にてんこ盛りです。これらについては後述していきますね。

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オートにしては珍しく、ブリスターパックに入れての販売でした。

パッケージには「折れない、だけじゃない」との触れ込みがあり、オレンズやデルガードなどと同様に「折れない」シャープペンの流行りに乗っかって来ていることに加えて、オートらしい特殊な機能を盛り込んであることもアピールしています。

パッケージにさらっと「高性能シャープペンシル」と表記してしまう辺り、オートらしいですよね。(スーパープロメカは「究極のメカ搭載シャープ」が宣伝文句でした)

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軸の印字は”Conception”のロゴと芯径表記のみで非常にさっぱりしています。シンプルなのは良いんですが、フォントが少しばかり安っぽいような気もしますね。プロメカの時のフォントで良かったのに〜なんて…。
(追記 : 数ヶ月間使用している間に軸に印字してある文字は全て消えてしまいました。どうやら文字の印字は強く無いようです。
クリップは挟みやすい造りになっています。
…ただし、軸の窪みにはめ込んであるため着脱は容易ではなさそうですね。

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ノックボタンは丸みがあるデザイン。これはガイドパイプの先端が滑らかに研磨されているイメージを連想させるためのものかな〜と。
…丸いノックボタンはノックするとき指が痛いのであまり好きでは無いんですよね…。何か互換性があるノックボタンがあれば良いんですけど…。

それから消しゴムにはきちんと針金が付属していました。針が消しゴムに食いこまないよう加工してある辺りの細かい気遣いが嬉しいです。

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軸の後端にあるネジ部。ここでノックによる芯の繰り出し量を調節することができます。

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出窓が全て銀色の時はノックで繰り出せる量が最小=一回のノックで0.2㎜繰り出すことができます。ほとんど繰り出すことが出来ないのでこの状態で使用することはあまりないのかな、と。

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グルグルとネジを回すことで出窓が黒くなり、それと同時に繰り出し量が増えて最大で2㎜の繰り出しにまで調節することができます。(参考:グラフ1000の繰り出し=1回辺り0.5㎜)
以前から販売されているスーパープロメカは、繰り出し量を調節するネジが回しづらく、またどのぐらい芯が繰り出されるのかが分かりにくかったんですが、今回のコンセプションはそれらがかなり改善されてるんじゃないでしょうか。

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グリップはオートにしては珍しくローレットではないもの。少しザラザラした仕上げなのでそこまで滑る、という訳では無いんですが、そこそこ重い(18.4g)ので何らかの滑り止めがあったほうが良かった気もします。手汗をかきやすい人や、そこまで強く握らない人には扱い辛いかも知れませんね。

口金は0.3㎜が光沢仕上げ、0.5㎜がつや消し仕上げです。写真のものは0.3㎜なのでピカピカの光沢仕上げです。
ここは両方ともつや消しの方が嬉しかったかな…。

また、先述の芯繰り出し量調整のほかに特徴的な機能として、滑らかに研磨されたガイドパイプによるスライドパイプ式の”折れないモード”と、ガイドパイプ固定式の”製図モード”の変換機能があります。

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スライド式と固定式の変換は軸の中央部、グリップと軸の境目を回転させて行うことができます。上の2枚の写真の内、1枚目が固定時、2枚目がスライド時になります。

ちょっと手間が掛かりますが、ガタつきも少なく中々良いのではないでしょうか。
また、芯をガイドパイプに被せながら書いてもパイプが紙を引っ掻くような違和感はありませんでした。丁寧に研磨されているようです。

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デメリット、というか残念な点としては、”折れないモード”時に繰り出し量がある程度ある状態でノックすると、写真のようにほとんどパイプを繰り出すことが出来ないことでしょうか。4㎜のガイドパイプの半分も繰り出すことができません。
パイプをしっかりと出すためには手で引っ張り出すか、繰り出し量を少なくする必要があるんですよね…。
もっとも、”折れないモード”ではノックによる繰り出しを最小にして使う前提があるので、あまり考慮する点では無かったのかも知れないし、仕組み上も仕方のない事ですが…。う~ん。

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そうそう、スライド式状態の”折れないモード”ではパイプを完全に収納することが出来ます。光沢仕上げも相まってツルッとしてますね~。

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口金を外すとこのような感じに、口金、バネ、チャック部の3つに分かれます。
口金とガイドパイプは一体化していて、取り外すことは出来なさそうです。また、チャックはグラフ1000のように口金をはめないでも芯を繰り出すことが出来る独立型でした。

■OHTOらしさ溢れるメカメカしいデザインと、過剰とまで思われる多彩な機能は流石です。定価1500円(税抜)と少し高価ですが価格に見合った性能と面白さはあるんではないでしょうか。
◻重心バランスは若干前寄り、と言った感じで、癖があるように見えて意外と万人受けする使い易さがあるのかな、と思いました。ただしグリップは滑る人は滑るので購入前には確認を…。

〔製品情報〕
OHTO コンセプション
品番:SP-150xC(x=芯径)
価格:1500円(税抜)
軸色:シルバー/ブラック/グリーン/ブルー
芯径:0.3/0.5
重さ:18.4g

シルバー、グリーンは塗装がつや消し仕上げ、ブラックとブルーは光沢仕上げでした。好みが分かれそうなカラー展開ですね〜。
オートにしては珍しく多色展開のシャープペンになった一方、芯径は0.3㎜と0.5㎜のみに絞り込まれていますね。0.4㎜がラインナップされなかったのが残念です…。
H-28-9/1 一部内容を修正/追記

コメント

  1. 通りすがり より:

    金属パーツの仕上げ(光沢・つや消し)は芯径によって違います。
    色で区別されているわけではありません。

    • monohashi より:

      >通りすがりさん
      コメントありがとうございます。
      金属パーツの仕上げが芯径によって異なることは記事内でしっかりと触れております。

      コメントされる際は、内容を良くお確かめの上送信して頂くようお願いします。

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