第二回目の文具小ネタ、今回は鉛筆の「硬度」についての話をしていきます。
鉛筆の芯の硬度はシャープペンシルと比較して随分と幅がありますよね。
現在は一番薄いものが10H、濃いものが10B(三菱鉛筆のHi-uniが該当)です。
そして、10H~10Bの間の硬度はそれぞれHBとFを中心として2B.3B…あるいは2H.3H…と数字で表記するのが基本になっています。
…ということをふまえて、本題に入っていきたいと思います。それでは。
鉛筆をずらっと…。
タイトルにもあるように、ステッドラーのマルスルモグラフ鉛筆になります。(ただし、現在の物と印字や塗装が違う旧タイプですが。)
硬度が飛び飛びですが、下から順に4H.3H.2H…
となっていますね。
先ほどの画像を拡大してみました。
さらに2Hから先、2B.6B.EB……EB?
…とここで疑問が湧きます。
最後に挙げた、「EB」。これ、一体何なのでしょうか。 管理人はEBなんて今まで聞いたことがありません。
硬度表示にしっかりと「E」を表記。
古い鉛筆なのに逆に新鮮な感じがします。
Eとは一体どんな意味を表すのでしょうか。他の硬度と見比べてみます。
EBと6B、それぞれの断面です。(左=EB 右=6B)
どちらも芯の太さがかなり太く、EBが6Bに近い濃さということが分かりますね。
ということは、6Bと同等、あるいはその前後の濃さのものということになるのでしょうか。
詳しく知りたかったので調べてみたところ、EBというのはステッドラーでのみ使われていた硬度表記だということがわかりました。
今のように7B、8Bなどの非常に濃い硬度が一般的では無かった頃に、当時の最高であった6Bの濃さをさらに超えるものとして発売されていたものなんだとか。
「EB」は「Extra Black」の略で、今の7Bと同等、ということだそうです。
私は所持していないのですが、EBを超える、「EE(Extra Extra)」というのもあったのだとか…こちらは8Bと同じでしょうか。
いつかは見つけてみたいものです。
当時7B、8B…なんてものを想定していなかったようにいつか10Bを超える、なんて濃さも出るんでしょうか…楽しみです。
~余談~
昔のルモグラフと今のルモグラフを少し比較してみました。
現在の方は印字が白ではなく銀色になっていますね。また、現在はすべて削られた状態で販売されていますが、昔はそうではなかったようです。
コメント
ルモグラフ8Bは何かがおかしいです。
明らかに芯そのものが普通のルモグラフとは違い、ガサガサとしていて真っ黒な発色なのですがそれほど濃くない上滑らかさもありません。木炭のようです。恐らく木炭のような用途で使うのを想定しているのでしょうが私のように何も知らずに買ってしまうと後悔します。
バラバラさん>
そうなんですか!?
ステッドラーの8B、今手元に無いので確認することができませんが今度比較してみようかと思います。
後から発売された硬度だけに、若干他とは違うのかもしれませんね。
昔のマルスルモグラフは6Bの先にBBとEBがありました。
乱暴な言い方をすれば、BBが7Bに、EBが8Bに置き換わったのでしょう。
この辺が参考になるかも知れません。
http://www.staedtler.jp/special/pencil-7b8b.pdf
>通りすがりさん
>BBが7Bに、EBが8Bに…
そのようなニュアンスで記事にしていたのですが、伝わりづらかったでしょうか?
また、リンク先はルモグラフの高濃度芯がリニューアルした際のものですね。本記事の内容とは直接関係ないですが、新タイプのルモグラフになってからも中身が刷新されていたとは、知りませんでした。