「ステッドラー/STAEDTLER」
というと色々なジャンルの文具好きが反応するかもしれませんね。
シャープペンシルはもちろん、鉛筆「マルスルモグラフ」や製図ペン、コンパス…さらには樹脂粘土「フィモ」なんかを販売している、ドイツ発祥の歴史あるメーカーです。
イメージカラーは青。デザインと実用性を兼ね備えた物が多い印象です。
さて、今回はそんなステッドラー製品の中から、このペンを紹介したいと思います。
〔ステッドラー REG 925-85〕
このシャープペンはステッドラーが昔から販売している「925-25」シリーズに加えて、2004年に売り出された製図用シャープペンシルです。
フルメタルのボディに随所にあしらわれたネジ風のデザインがなんともかっこいいですよね。立ち位置・品番的には過去に販売されていた925-95の後継…と言った感じでしょうか。
この「925-85」は、販売時は一般的なステッドラーのシャープペンシルと異なり、ブリスターパックに入れられて、専用の什器に備えられていました。久々のハイエンド商品とあって、ステッドラーとしても気合を入れた製品だったんでしょうね。
特徴…というか特筆すべき点として、筆記具分野では珍しくグッドデザイン賞を受賞していたことが挙げられます。また、このペンの大きな特徴であるノック量調節機能もパッケージに誇らしげに掲載されています。
クリップにはさりげ無くステッドラーのマルスマークのプレス加工が、キャップ周りにはネジのような加工がそれぞれなされています。
芯繰り出し量の調節は、キャップと軸の間にあるネジを調節することで行います。
このネジを回すと「regulator」の上の表示窓の黒い部分が増減し、それに応じて芯の繰り出し量が変化する仕組みになっています。
一目でどのくらいの芯が出るのか分かるようになっているんですね。
ノック量調節機能自体は他にも採用しているシャープペンがありますが、表示窓があり、かつネジも回しやすいREGはそれらと比べても一歩抜き出ているのではないでしょうか。
「REG」の由来にもなったこの”regulator”は視認性が良く、また動作する様子を見ているだけでも大変おもしろいです。
キャップは3つのパーツで構成されています。キャップの上の部分のネジを回すことで硬度表示窓を緩め、位置を決めてからもう一度締めなおして固定するタイプです。
硬度は2H~2Bに対応。印字ではなくシール方式なのがやや不安な所です。
そうそう、このネジ、デザインはかっこいいんですが小さい上に凸凹しているので、回すときに指が痛くなるのが玉にキズだったりします。
口金は製図向けのペンとしては珍しく円錐型。視界はまずまずです。
口金の真ん中のあたりに芯経ごとに異なったラインが入っており、(0.5㎜は一本)一目で何㎜径のペンか分かるようになっています。
注意すべきは本体がかなり重く、前重心なので落としてしまうとかなりの高確率で先のパイプが折れたり曲がったりしてしまうことですね。
昔は口金の替えが売っていたようですが今はもう在庫が無さそうです…。注意して使う他無いのが辛い所ですね。
△軸はアルミ製。
最後にローレットを見ていきましょう。
ステッドラーにしては珍しく、全くきつくない、…というかむしろ滑らかな具合に仕上がっています。
もちろんコレは意図的なもので、使い込んだフィーリングを再現しているのだそうです。が…正直管理人としては滑らか過ぎる気がしました。あまりローレットの意味がないのでは…と。
■特徴的な機能もあり、ステッドラーの気合が詰まっているREGですが、残念ながら2013年の年末頃に販売停止・廃番となってしまったようです。
以前は文房具屋でよく見かけましたが、あっと言う間に店頭から消え去ってしまいました。
滑らか過ぎるローレットや、過度な低重心、曲がりやすい口金などのせいでリピーターがあまり出なかったのかも知れないですね。
ペン全体が金属製で重い上に滑りやすいグリップなので長時間の筆記には向いていないな、と思っています。…かと言って短時間ささっと使うことに向いているペンでもなく…使い所が難しいんですよね。
そんな感じですが、やはりデザインはカッコいいですよね。管理人もメカメカしさに惹かれて買った記憶があるので…。
もう口金を折ってしまったら替えが効かないので、大切に使っていきたい所です。
〔製品情報〕
STAEDTLER REG 925-85
重さ:23g
芯経:0.3㎜/0.5㎜/0.7㎜
定価:1400円(税抜)
廃番になってしまったので現状見かけることは無いですね。
昔は文房具屋の他にホームセンターやデパートの文房具コーナーなどもでよく見かけましたが…。
H-28 12/18 一部内容を修正・追記
H29 4/9 再追記
H29 10/16 再追記
コメント
レグは文具オタなら誰もが通る道ですね。
私は滑らかすぎるローレット、重い軸、全然開かない固いクリップが嫌なのでほとんど使うことはありませんでした。
重さの割にグリップ力が貧弱だなーというのが正直なところです。
バラバラさん、こんにちは(^^)
確かにクリップ硬いですね!自分は普段シャープペンのクリップを使う機会が無いので、気づかない点でした💦
やはりデザインを追求したが故に色々と問題がありますね…
昔からの憧れでREGを買いました
買ってから思ったのですが、
スーパープロメカの方が
使い勝手がいいのではないかと
思いました
皆様どう思いますか?
ちなみに使い勝手が良いにしても
ぼくはREGの方が好きです
REG、やっぱりかっこいいですよね。
スーパープロメカも確かに似通った機能を持っていますが、ペン自体の長さや重量配分がかなり異なるため、一概にどちらが良いかを決めるのは難しいかもしれません。
スマートなのはREGですし、メカメカしいのはスーパープロメカ……う~ん、悩ましい所です。
プロメカもレグも実用性には劣ると感じますね。