はじめに……当記事は、管理人が箇条書きのメモを手直しした上で公開したものです。一部表記に怪しい所がありますが、大目に見て頂けると嬉しいです。
…さて、言い訳がましい”はじめに”からとなりました当記事、ザックリした内容ですが、よろしければご覧下さい。それでは…。
2005年、ハイテック-Cコレトから始まった、軸とリフィルを組み合わせてオリジナルのボールペンを作れる「カスタマイズペン」は、スタイルフィットやその他後発製品の登場により、今や一大ジャンルとして成り立ちつつあります。
販売側としては持て余し気味だったリフィルを確実に捌くことができ、購入者側にとっては分かりやすく、親しみやすい。…双方メリットがある形態が良かったのか、あっという間に販売コーナーの”一等地”を席巻するにまで至りましたよね。
文房具屋に入るとまず目に入るのが賑やかなカスタマイズペンの什器…今や見慣れた光景かもしれません。
…そんな選択肢を増やすために生まれたカスタマイズボールペン、コレトやスタイルフィットの発売当初はまだ良かったものの、後にプレフィール、アイプラス…と各メーカーが我こそはとこぞって揃えた今では却って選択肢が多すぎて悩まされることに。正直種類が多すぎて分かりにくいぞ、と。
売り場に行く度にアレはアレで、コレはコレで…と悩まされるので、今回ザックリとカスタマイズボールペンをまとめた表を作成、考察してみました。
〈画像は各メーカー商品ページより : パイロット/三菱/ゼブラ/ぺんてる〉
パイロット、三菱、ゼブラ、ぺんてる…代表的な4社からそれぞれリストアップ。表にして比較しています。
それでは…発売日順に見ていきましょう。
パイロットが2005年に発売した、カスタマイズボールペンの先駆けです。
半透明な樹脂を使用した安価な軸(2~5色ホルダー)を中心に、デザインや持ちやすさを意識したルミオ・ミーシリーズ(4色)(現在は1000・500シリーズに置き換え済み)、見た目に気を遣いつつ価格を抑えたnシリーズ(3.4色)を展開しています。
他のカスタマイズペンには無い特徴として、軸の上部が開閉式の蓋になっていることで簡単にリフィルを入れ換えることができる点が挙げられるでしょう。多機能ペンで億劫だったリフィルの交換を一気に簡単・身近にした画期的なシステムです。
リフィルの入れ替えはスライドレバーごと行うので、使用時の視認性もバッチリ確保されます。…これは他には無い、大きなメリットですよね。
◻リフィル
名前が示す通り、メインは「HI-TEC-C」リフィル。0.3/0.4/0.5㎜が各15色ずつのラインナップです。
他社の後発製品が油性インクを選択肢として用意する中、頑なにハイテックのみで押し通しているのはやはり「HI-TEC-C coleto」の名前で出している手前、他のインクを選択肢にする訳にはいかないから…なのか、何なのか…。
パイロットには油性ならアクロインキ、ゲルならジュースやフリクション…などなど良いインクがあるだけに、もったいないですよね…。ぺんてるの”スリッチーズ”は上手くアイプラスに移行しましたし、そろそろ一新しても良いんじゃないかな、と思うところです。
パイロットさん、期待して待ってますよ〜。
あ、そうそう、ボールペンリフィルとは別に、シャープユニット・消しゴムユニット・タッチペンユニットと豊富なカスタマイズリフィルが用意されているのも特徴でしたね。
消しゴムユニットは280円と少々値が張りますが、使ってみるとこれが中々具合が良くて…管理人1押しのアイテムだったりします。
ゲル : ハイテックC 0.3/0.4/0.5 各15色
シャープ : 0.3/0.5㎜
消しゴム/スタイラス
ハイテックCの後追いで登場したのが、三菱のスタイルフィット。比較的新しいイメージがありましたが、実は発売から7年以上経っている訳で…。もう古参と言ってもの良いかもしれません。
安価な透明樹脂を採用した3色、5色ホルダーを中心に、マイスターシリーズや単色軸も展開。どれも軸は滑らかな流線型で、ツヤッぽい塗装をしているのが特徴です。ディズニーコラボを常に販売していたりする辺り、全体的に女性寄りの製品と言ってもいいかもしれません。ここで注目すべきなのは、やはり高級路線の”マイスター”(3色/5色)でしょう。
3色タイプはカスタマイズボールペンで唯一回転式を採用。1000円にしてはいささか安っぽいような気もしますが、同価格帯のハイテックCルミオ(1000)と比べるとどっこいどっこい…いい勝負かな〜と。
また、5色タイプはジェットストリーム4&1とほぼ同一の後軸を採用しているため、他のものと比べると若干異質な存在です。消しゴムが付いて、後端ノックも可能。軸単体としての完成度はかなり高めですね。
◻リフィル
スタイルフィットはジェットストリームインクとシグノインクの2種類を用意。
ジェットストリームは0.5/0.7/1.0㎜…と油性で3芯径あるのが強みです。…が、色は黒・赤・青の3つのみ。ちょっと心細いですね。
一方、シグノは0.28/0.38/0.5㎜の細字よりで3芯径、各16色ずつとこちらはカスタマイズペン史上最多の色数。安心のラインナップです。立派な什器にずらりと並んだ細い筒…見たことある方も多いのでは?
ちょっと注意が必要なのが、「ボールペン以外のユニットはシャープの0.5㎜のみ」という点。0.3㎜、もしくは0.7㎜のシャープを使用したい人は基本的に選択から外れることになります。他社のカスタマイズペンが軒並み0.3㎜ユニットも揃えていることを考えると、少し物足りないかな、と…。
軸・リフィルともに”マイスター”投入以降ほとんどラインナップが変わっていないので、そろそろ新しい動きがあっても良い気がしますが…どうなんでしょうね。
油性 : ジェットストリーム 0.5/0.7/1.0㎜ 各3色
ゲル : シグノ 0.28/0.38/0.5㎜ 各16色
シャープ : 0.5㎜
ハイテック〜…やスタイル〜…の発売から数年後、ゼブラから満を持して発売されたのが、プレフィールです。今回は比較対象に入れていませんが、同社はシャーボXで既に高価格帯のカスタマイズボールペンとして1つのジャンルを築き上げていますよね。そちらは独走状態ですが、廉価帯では果たして…。
プレフィールは4色/5色の軸をメインに展開し、スタイルフィット同様に単色ホルダーとリフィル入りボールペンもラインナップしています。多色軸が4色と5色だけというのが少し物足りないところでしょうか。…以前は3色ホルダーも販売していたんですが、他社の製品との競争が厳しかったのか、早々に製造終了となってしまいまったんですよね…。
残る4色/5色は共に透明樹脂を使用した安価なタイプ(それぞれ200円/350円)のみなんですが、5色タイプはスヌーピー柄であることに注意が必要です。シンプルなデザインを求めている人には「実質4色ホルダーのみ」ということになりますね。(こちらも星柄でかなり主張が強めですが…)
いずれも後端ノックが可能です。
◻リフィル
ジムノック(スタンダード油性)・サラサ・スラリとゼブラの主要インクを一通り揃えています。新油性インク―いわゆる「滑らか系油性」がない代わりに、普通の油性インクとエマルジョンインクが用意されています。
スタンダード油性の0.7㎜と、スラリの0.3㎜が各4色、同スラリの0.5/0.7㎜が11色、サラサがハイテックCやスリッチーズと同様の3芯径(0.3/0.4/0.5㎜)・15色の展開です。
地味ながら、今回取り上げたカスタマイズペンの中で、油性の緑インクを揃えているのはこのプレフィールだけになります。大事なポイントなのでもう一度。カスタマイズペンで緑の油性はプレフィールだけになります。
…余談ですが、ゼブラはどのボールペンでも比較的、緑まできっちり揃えてきますよね。
また、シャープユニットはシャーボXを抱えるゼブラらしく、0.3/0.5/0.7㎜の3芯系をラインナップ。カスタマイズボールペン…というより多機能ペン全体でも珍しい0.7㎜ユニットを用意している、貴重な存在になっています。
油性 : ジムノック 0.7㎜ 4色
ゲル : サラサ 0.3/0.5/0.7㎜ 各15色
エマルジョン : スラリ 0.3㎜ 4色
シャープ : 0.3/0.5/0.7㎜
現時点でのしんがりがこちら。以前、三菱のスタイルフィットと同時期にぺんてるも”スリッチーズ”という多色ペンを販売、継続していましたが、発展解消する形でこの”アイプラス”に1本化されました。
軸は3色と5色(150円/250円)、廉価帯の2つのみの展開です(どちらも後端ノック可)。選択肢をかなり絞り込んでいる一方で、どちらのホルダーも各20色ずつという大量のカラーバリエーションを備えているのが特徴的です。デザインはシンプルにまとめられていて、女性向けのものが多いカスタマイズペンの中では、比較的万人受けするデザインになっているかと…。
そうそう、後端部にイヤホンジャックを挿せるようになっています。ボールペンにイヤホンジャック…挿すかどうかは置いておいて、面白いかもしれません。
◻リフィル
ビクーニャ(新油性)・エナージェル・スリッチーズの3つがラインナップ。
ビクーニャ・エナージェルはどちらも0.5㎜の3色(黒・赤・青)のみと控え目のラインナップ。メインはスリッチーズ(0.3/0.4/0.5㎜・各15色)になっています。
スリッチーズとエナージェル、2つのゲルインク揃えているのが特徴的ですよね。
元々”スリッチーズ”自体が一つのカスタマイズペンであった所に、別枠でアイプラスを発売。一時期併売していましたが、やはり1社で2つに分けてしまうのはアレだったのか、結局アイプラスに統合された…という経緯が影響しているのかも…しれません。
油性 : ビクーニャ 0.5㎜ 3色
ゲル : エナージェル 0.5㎜ 3色
ゲル : スリッチーズ 0.3/0.4/0.5㎜ 15色
シャープ : 0.3/0.5㎜
■最後に
各カスタマイズボールペンの軸の価格・対応一覧です。
購入する決め手は軸・リフィル・価格・メーカー…様々だと思います。一概にどれが良い、とは言い切れないのが面白いところで…。色々と見比べて、自分にあったものを見つけ出すのも中々楽しいものですよね。
この記事が、そんな購入の際の参考に少しでもなれば幸いです。
ーずらずらとやりたい放題に書いてしまったので、読んでいて胸焼けするような内容になってしまいしたね…。(すいません^^;)今回はリフィル自体については深く触れませんでしたが、また機会があれば記事にできたらいいな、なんて思っています。
…それでは。
H29-1/29 一部内容を追記
H29-2/12 一部内容を追記
H29-3/3 再追記