傾けて色を選ぶ。振り子式ボールペンの仕組みの話。‹前編›

今回は前回の記事の続き…という形で振り子式のボールペンの構造や仕組みについて、色々と書いていきます。
カテゴリは文具小ネタに分類しています。
さて、今回の話となる振り子式のボールペン、そもそも一体どういった物なのか、本題に入る前に軽くご紹介を…。
まず、多色ペンというとどんなイメージでしょう?

便利だけども、太い、重い、デザインが野暮ったい、なんて印象を持つ方が多いのではでしょうか。便利さ優先でデザインは二の次、といったものが多い気がします。

一般的にはノックボタンが複数あって、出したい色のノックをスライドさせる物が基本で、その他少数派ながらも軸を回転させて色を選択するタイプもある、といった具合でしょうか。
この2つは広く使われていて、使い方も直感的に分かるものですよね。突然手渡されてもパッと思い通りの色を選ぶことができる訳です。

ところが振り子式は、というとそうは行きません。文房具好きでも使い方に戸惑う人がいるぐらいに中々小難しい機能だったりします。
使い方は、軸に書かれている色表示を上に向けてノックボタンを押すとその色が出てくる、というもの。
どうしてかはともかく、上に向けた印字の色が出る。そういうものなのです。

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例に出して見ると、前回紹介したこの100均の振り子式ボールペン。

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赤印を上に向けてノックすると…

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赤芯が出て来ます。

同様に黒印を上に向けてノックすると黒インク芯が、シャープ表示を上に向けてノックするとシャープペンが出てきます。
一度理解してしまえば簡単なんですが、これが中々難しくて…。

使い方が分からない人には1つのノックボタンしかないのに複数の色が使い分けられるため、まるで手品のように見えるとか。
管理人も初めて見た時は結構驚きました。

ー前置きが長くなりました。

えーと…そんな感じでちょっぴり不思議な振り子式のペン。不思議だなぁ…で終わらせておくには勿体無いような気がしたので、今回はその仕組みについて迫って行こうかと思います。
それでは、ようやく本題です。

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さて、使用するのは引き続きこちらのダイソーのボールペン、以前の記事で書いたように、個体によってどうにも造りが粗く通常はバラせないような所まで分解できてしまいます。

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こんな感じに。本来下側のネジのみが外れるはずが、力を加えて回すと上側のネジまで外すことができてしまいます。

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そしてそのままスルスルと引っ張ると怪しげなパーツが…。これが振り子式のボールペンの内部パーツなんですね。

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そのまま引抜き、軸とペン内部を分解。

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(※内部パーツには非常に小さいバネが含まれていので、分解する際には注意が必要です。)

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こうして分解したパーツを真横から見るとこんな感じに。

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このパーツを一部簡略化しつつ図にしてみました。実際には内部パーツがむき出しですが、今回は軸の内部にある体での図にしています。
それでは説明する材料が揃ったので早速その仕組みを……と行きたいところですが、どうにも記事が長引きそうなので今回はここまで…。
詳しい仕組みの話は後編へと回したいと思います。
続く…。
後編はこちら…。

コメント

  1. ハス より:

    こんなものが100円で売られていたとは、驚きです。これによく似た、1000円のペンを最近購入。複合ペンはリフィルのインク量が少ない、不経済な事等もありあまり避けていました。OHTOのMF-10KBという物で、使ってみると結構重宝ますね。廃盤のようで・・・2本購入してしまった。

  2. ものてっく より:

    ハスさん>ホント、驚きですよね。振り子式なのに100円、それなのに決して作りも安っぽくなくて、まさに「お買得」な商品でした。また復活して欲しい所です。
    この手の商品はやはりインクの持ちが悪いですよね…。そこを犠牲にしての便利さ、軸の細さがあるのかと思います。

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