筆記具紹介34 ファーバーカステル Castell XFL-TKfine L (Castell Pro)

…えらく長いタイトルになりました。
今回は前回に引き続きファーバーカステルより、Castell XFL-TKfine Lの紹介です。

〔Faber-Castell Castell XFL-TKfine L〕

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XFLはvarioLから1世代前の、ファーバーカステルのハイエンド製図用シャープペンシル。
後継のバリオLと同じく、樹脂製の緑軸に箔押しの印字、それにメッキ加工のグリップと仕上がっています。先代の製図用シャープ(TKfine 9705)もそういう作りでしたし、ここら辺は伝統と言うべきなんでしょうかね。

販売当時はコクヨが代理店として流通に務めており、コクヨでは”TZF-867x”(x=芯径)として扱われていたみたいです。(0.3㎜ならTZF-8673…と言った具合にですね。)

気になる価格は1500円。特にこれと言った機能を積んでいないからか、バリオLと比較すると一山安いですね。…とは言え、舶来物にしてもまだまだ高いような気はしますが。(理由は後述)

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△△上端から、見ていきます。

芯径ごとに色分けされた樹脂パーツが間に挟まった、2段構成が特徴的なキャップ部です。青色の大きな消しゴムがポイントですね。(消し味は別として、このシャープペンの売りでもあったようです)
芯を補充する際は樹脂パーツごと引っこ抜いて、軸内部に直接芯を入れるタイプになっています。

△軸はサラサラ系の樹脂、マットな質感が良い感じです。
印字は浅い彫り込みに銀色の箔押しをしたもので、かなり消えやすいです。それはもう、あっと言う間に見えなくなるレベルで…。

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えー、0.5㎜の方がサビサビなのは置いておいて…。
クリップは無骨な見た目をしています。根元の固定部分が長く、奥まで押し込むことはできません。重ねて開きも固く、全体的に扱いづらいかもしれませんね。

また細かい所ですが、クリップ部には”W.Germany”の刻印がなされていました。…西ドイツの雰囲気、感じられますでしょうか…?

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グリップは12角。バリオLと同様滑りやすい素材ですが、こちらは前側が反り返った溝になっているため思う程には滑りません。…と言うよりも、むしろ滑りにくい部類に入ります。グリップ力、握り心地は上々です。

そして口金は製図用らしからぬ円錐形。…見ての通り視界はあまり良くありません。通常の筆記には問題ないと思いますが〜…。

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で、口金を外すとこんな感じに。
えぇ…まさかのまさかですよ。樹脂チャックです。製図用のハイエンドモデル・気合いの入ったメッキグリップ・1500円と三拍子揃っての樹脂チャック…。チャレンジャーというかなんというか…。

黒色の樹脂チャック自体あまり見かけませんが、耐久性には不安が残ります。
(また、チャックの出具合が違いますよね。芯径の差なのか、製造時期の差なのか…。
比較対象が無く、詳細は分かりませんでした。)

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ここまで見て、「製図用シャープなのに硬度表示がないじゃないか!」とかなりそうな所なんですが、こんな所にありました。硬度表示です。

トンボのシャープペン、LZやLG同じような感じでクリップ部に重ねるタイプですね。
ただ、あちらさんはクリップに覗き窓を設けていたの対し、こちらは何もなし。クリップの隙間から見てね!…ということなんでしょう。

一応、印字は4H〜B(Fあり)とそれなりにワイドな対応でしたが…。印字は消えるわ、クリップは固いわで中々に渋めです。
※正直、実用的かと言われると、”否”です。

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再び先端部に戻り、0.3㎜、0.5㎜を並べて。
最初の写真で気づく人は気づいていたかと思いますが、ガイドパイプの長さが両者で違います。
…これは個体差等では無く、この「XFL-TKfine L」の仕様で、短いスリーブの口金と4㎜スリーブの口金の両方が付属し、どちらか一方を取り付けて使う…という仕組みによるものなんです。
(要は方っぽが一般筆記用、もう方っぽが製図用の口金です)
筆記用と製図用、どちらかに振り分けるのは勿体無いから両方とも扱えるようにしよう…という。今考えても斬新ですよね。

もっとも、そんな設定のおかげか製図用としてはやや中途半端な作りだったり、そもそも口金が片方しか付属していなかったり(製造時期によるようです)とかするんですが。

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最後に、ズラッと分解の図を。

カステルらしい”エレガントさ”はあまり無いような気もしますが、それは樹脂チャックのせいなのか…消しゴムキャップのせいなのか…。
いや、決して悪い製品ではないと思うんですがね…。

■私感■
全体的に厳しめな感じの紹介になってしまいました。やはりネックは価格の妥当性について…でしょうか。正直、内部の造りは国内の500円モデルのほうが良い場合さえあるかと…。
ただ、価格面や樹脂チャックのことはおいておいて、筆記性能単体で見るのであれば、個人的には後継のバリオLや先代のTK-fine 9705よりも上だろうな、と思っています。
評価するべくは12角形のグリップでしょう。手に馴染みやすく軸を回しやすい、溝の具合も中々に良い塩梅です。軽めかつ低重心なので、万人受けもしやすいのではないでしょうか。

〔製品情報〕
ファーバーカステル カステル XFL TKfine L
品番①:13 4x 00 (x=芯径/0.5㎜=13 45 00)
品番②:TZF-867x(x=芯径/0.5㎜=TZF-8675)
価格:1500円(税抜)
芯径:0.3/0.5/0.7/0.9㎜

品番は①が本国(ドイツ及び諸外国向け)、②が日本国内向け(コクヨの品番)です。
細かなモデルチェンジがあったようで、「XFL」の他に「Castell Pro」という名前(見た目は同じです)で販売していた時期もあったようです。また、「Castell XF-TKfine」という廉価版の製品もありました。いつか見つけてみたいものです。

この製品に限らず、カステルの製図用シャープはあまり受けが良くなかったらしく、在庫している店にはまとまって残ってたりするようです。もっとも、取り扱い店舗自体少なかったりするんですがね…。

コメント

  1. ぺんてる大好き より:

    ものてっくさん、こんばんは。立て続けにコメントすいません…。ファーバーカステルのXFLということで、バリオLと比べると、なんとなく安っぽさを感じる気もしますが、スッキリしたシンプルなデザインという点ではXFLの方が好きかもしれません。芯径も0.5、0.3とあって選択肢がありますね。
    ↑とは話が変わりますがものてっくさんは廃盤のシャーペンを購入したりするときに大型店だけでなく、個人経営の町の文具屋さんのようなところにも通ったりするんでしょうか?長々とすみません。

  2. ものてっく より:

    ぺんてる大好きさん、こんにちは。
    ファーバーカステルは地味に芯径のラインナップを揃えてくるんですよね。太芯好きに取っては嬉しい所です。
    >とは話が変わりますがも…
    どうでしょう。最近は文房具屋に行くこともあまりないですが、探しているもの(製造終了品等)があるときは個人経営の店舗中心でしょうかね〜。
    普段は地元の文房具屋で事足りているので、あまり大型店には行かなかったりします。

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